ベイカーベイカーパラドクス

ある人を思い浮かべたとき、その人の容姿や職業、人柄などは思い出せるが、名前だけは思い出せないことってありますよね。この現象をベイカーベイカーパラドクスといいます。変な名前の現象ですね。パン屋(baker)のベイカーさん(baker)を思い浮かべるとき、その人がパン屋(baker)であることは思い出せるのに、ベイカー(baker)という名前は思い出せないということが由来になっています。人間はその人の「職業」を覚えるよりも「名前」を覚える方が苦手なんですね。どうして人の名前は覚えにくいのでしょうか。調べたところ、原因は「名前」と「職業」の関連情報の差にあるようです。「職業」からは様々な関連情報が想起されます。対して「名前」からは関連情報はあまり想起されません。先ほどのベイカーの例の場合、「パン屋」からは、パン関連のたくさんの情報が思い浮かびます。「ベイカー」という名前からは、思い浮かぶ関連情報はほとんどないと思います。同じ名前の知人くらいですかね。このように、職業と人の名前には、関連情報の量に圧倒的な差があります。職業に比べて関連情報の少ない人の名前は覚えにくいんです。

このことから、物事の覚えやすさには関連情報の量が関係していることがわかります。これって普段の勉強に活かせそうですよね。何かを暗記するとき、「これだけはどうしても覚えられない」というような困難に陥ることがあると思います。覚える内容を自分が知っている他の情報と関連させてみましょう。関連情報が増えれば覚えやすくなるかもしれません。関連させる情報が記憶に定着している具体的なものであればあるほど覚えやすさもアップするかもしれません。この方法は確証が持てないので、めちゃくちゃおすすめできるものではないですが、暗記で行き詰まった方は試してみてはいかかでしょうか。もしかしたら現状打破できるかもしれませんね。